心のふるさとに育まれるサッカー文化

今回「YAJINスタジアム」のプロジェクトを耳にして、個人的に寄付をして是非とも力になりたいと思いました。僕は小学校中学校時代を鳥取県米子市で過ごし、サッカーと出合ったのもその時代で、今でもたくさんの友人がいて「心のふるさと」だと思っています。

当然ガイナーレ鳥取のことは気になっていて、2年前、最終節でJリーグ昇格を逃した茨城県龍ヶ崎市での試合も見に行きました。今期は素晴らしい成績を収めていて、きっと昇格してくれるだろうと期待しています。

自分はアントラーズやスイスバーゼル、そして日本代表などで数々の経験をさせてもらっていますが、世界の各地でサッカーは地域の文化として根付いています。

2年間プレーしたバーゼルのスタジアムは、週末はサポーターで一杯になるのですが、スタジアムの地下がショッピングセンターになっていて、平日でも多くの方が集まるような施設になっています。

今回のプロジェクトは、小さな規模からのスタートでしょうけど、日本にサッカー文化を育んでいくことにきっとつながっていくと思います。

子ども達の夢を支える場所に

自分がいちばん期待することは、子ども達が夢を持って、それぞれの目標に向ってがんばっていってほしい、それを周囲のみなさんが支えてあげてほしい、ということです。

「YAJINスタジアム」の場所は自分が通った中学校の校区内になるんですが、地元の子ども達の育成施設として大きく活用するという話も聞いていますし、ぜひ次の世代を担う子ども達の活動に多くのみなさんに関心を持ってもらいたいと思っています。

自分もまだまだトップレベルのプレーヤーとして頑張っていこうと考えていますが、いつかは自分の経験を次の世代に伝えていかないといけないと思います。

サッカーはそうやって世代がつながっていくことが素晴らしい魅力だと思いますし、「YAJINスタジアム」がそんな風景の見られる場所になれば最高だと思っています。

鹿島アントラーズ 中田 浩二 / koji NAKATA

滋賀県出身。小学校3年の時、父親の転勤により、鳥取県米子市の義方小学校に転校。小学校5年の時、全日本少年大会に出場する。米子市の後藤ヶ丘中学校に進学し、中学3年の時に全国中学校大会に出場する。2年の時に中国選抜として選抜中国大会に出場する。その後、帝京高校進学後は3年生の時、キャプテンとして全国高校選手権にて準優勝を収める。1998年から2004年まで鹿島アントラーズに入団。その後、2005年からフランスの一部リーグであるオリンピック・マルセイユに所属。またその翌年からは、スイスの名門FCバーセルへの練習に参加し、その後正式契約を結ぶ。この間、日本代表として、シドニーオリンピック2000、2002FIFAワールドカップ日本/韓国、2006FIFAワールドカップドイツに出場。1998年から2008年まで数々のワールドカップ、オリンピックで日本代表として活躍する。現在は2008年より鹿島アントラーズに所属しMFとしてプレー。